投稿日:2025年7月26日
最終更新日:2025年8月26日
仕舞能楽

本日のお稽古

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WRITER 井上貴美子
能楽師
観世流シテ方、能楽協会会員、 財団法人梅若会 (京都梅若会)所属 一般社団法人生活発創アカデミー特別賛助会員 ヒューマンアカデミー梅田校 講師 1971年東京都世田谷区に生まれる。 小学校入学時に父の実家である京都に移り、以降は京都市に在住。 能楽師である父・井上和幸(観世流梅若シテ方、能楽協会会員)の傍らで、幼少より能に親しみ、物心つく頃から謡や舞を楽しむようになる。 初舞台は4歳、謡「鶴亀」。角当行雄師に師事
本日のお稽古

本日のお稽古

お能は敷居が高いと思われがちですが、ゆっくりした動きがインナーマッスルのトレーニングにつながります。
世界最古の芸能として今も受け継がれているお能の世界に触れてみませんか?
お能には「謡(うたい)」「仕舞(しまい)」があります。両方することで、呼吸や足裏を意識して自分の身体の変化に気づくことができます。
前半は呼吸を意識した発声と「謡」を練習し、後半は能の基本となる「すり足」の練習です。

謡「鶴亀」

謡「鶴亀」 イメージ

今回の謡のお稽古は「鶴亀」です。鶴亀と聞くだけでおめでたい感じがしますね。大体どこの流派でもお正月や新春などのおめでたい時に演じられる演目です。
能の演目はハッピーエンドがほとんどです。お祝いの席で演じられることが多かったのかもしれませんね。

「鶴亀」解説
古の中国玄宗皇帝の御代。四季の節会の事始に、百官卿相一億百余人が参内すれば、恒例とあって鶴と亀とがめでたい祝賀の舞を舞い、皇帝もまた自ら月宮殿に遊舞の楽を奏して還御なるまでを描く、大らかで清々しい能。
※出典:能楽協会曲目データベースより

仕舞「老松」

仕舞「老松」 イメージ

お能の中でも短いのが「老松」です。おめでたい席で演じられるので、覚えておくと良いですよね。老松とは松の木の精のお話で、菅原道真公を追いかけたことから「追い松」と呼ばれています。「老松」にはその松の木の精がでてきます。

「齢をさずくるこの君の。ゆくすえ守れと我が神託の。告を知らする.松風も梅も。久しき春こそ.めでたけれ。」の部分の仕舞を練習しました。